リース
リースとは、機械・物品・設備などを比較的長期にわたって賃貸すること。
リースは大別すると、以下の二つに分類される。
・オペレーティングリース(賃貸契約)
・ファイナンスリース(金融リース)
オペレーティングリース(賃貸契約)は、リース物件の点検・保守、修繕などの責任をリース会社が受け持ち、中途解約が可能である(一定の予告期間を置く必要はあり)。
自動車、機械設備、コンピュータなど汎用性が高くて稼働率も高い物件が多い。
一方のファイナンスリース(金融リース)は、リース会社が特定物件を調達(購入)して、特定企業に、物融の形で貸し付けるものである。その特徴として、
・中途解約は認めない
・リース期間中に投下資本を全額回収する
・物件納入(検収)後のメンテナンスなどの責任は一切がユーザーもちとなる。
などが挙げられる。
リースと同様の意味で使われる言葉に、『レンタル』があるが内容は若干異なる。
リースは、原則としてユーザーの必要とする物件をユーザーの注文に基づいてリース会社が購入(調達)して、これをそのユーザーに賃貸するものである。
リースの契約期間は通常2年以上で原則として中途解約は認めない。
レンタルは、レンタル会社が汎用性の高い設備や機械、耐久消費財などを事前に調達(購入)してレンタル会社で在庫として保有しておき、これを不特定の顧客に比較的短期間賃貸することである。
レンタルの場合の契約は、中途解約も認められ、使用期間の賃料だけを払えばよい。
このように、リースとレンタルの主な違いは、以下の3点になる。
1.事前在庫か、受注か、賃貸物件の調達手順
2.賃貸期間
3.解約の可否
以下、主なリース契約
【メーカーリース】
子会社のリース会社を経由して機械メーカーや電機メーカーが、販促のために行うリース。
『ダイレクトリース』とも呼ばれる。
通常のファイナンスリース(金融リース)とは異なり、メーカー(リース会社)が修繕業務、保守、瑕疵担保責任などを受け持つケースが多い。
【メンテナンスリース】
ファイナンスリース(金融リース)に修繕、保守などのサービス特約をつけたもので、中途解約は不可。
『サービスリース』とも呼ばれる。
【リースバック】
自己の保有する物件を一端リース会社に売却し、その物件を改めてリース契約で借り受ける形態の契約。
『セールアンドリースバック(sale & lease back)』ともいう。
主に資金繰りの対策として用いられる。
【パッケージリース】
リース会社が経営指導まで行う場合もあるが、ホテルや病院などの一連の設備、什器などを一括して受注する形態。
【パーセンテージリース】
コインランドリーや自動販売機などで、当該物件の売上の一定割合を歩合の形で支払う場合のリース契約のこと。
【レバレッジドリース】
てこ式リースともいう。
長期、大型物件に関する特殊な契約形態のリース。欧米でよく見られる。例えばアメリカにおける加速度償却など、減価償却についての優遇制度をフルに利用するもの。ユーザーとリース会社の他に、エクイティオーナー(物件取得会社、一般に複数以上)と呼ばれる、税負担を軽くしようと考えている会社が介在する。
参考:
リース ⇒ 英訳 :lease
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